東京23区のごみ回収有料化はいつから?家計への影響やごみの削減方法も解説
著者
阿東いつ子

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この記事では、東京23区でごみ回収の有料化が検討されている理由や開始時期の見通し、家計への影響、ごみを減らすための具体的な方法についてわかりやすく解説します。
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東京23区のごみ回収有料化はいつから?
ごみ回収有料化の時期は公表されていませんが、2040年度までの導入が有力視されています。
ごみ回収を有料にする背景には、ごみ焼却施設(清掃工場)の老朽化があります。23区では5つの清掃工場の建て替えが計画されており、約3600億円もの費用がかかります。
そのうちの約900億円は国の「循環型社会形成推進交付金」を利用する予定ですが、この交付金は家庭ごみ有料化を実施してごみの削減をしなければ減額されるルールとなっています。
そのため、建て替え計画の区切りとなる2040年度の板橋工場完成までには、ごみ回収の有料化がスタートすると見られています。
東京23区がごみ回収を有料化する理由
交付金の支給要件以外にも、東京23区にはごみ回収を有料化しなければならない事情があります。
東京23区では、1日あたり約6,700トンものごみが排出されています。このうちもっとも多くを占めるのが家庭から出る可燃ごみです。
可燃ごみは清掃工場で焼却され、そこで出た焼却灰のうち一部はセメントの原料などに再利用されますが、残りの半分以上は東京湾にある最終処分場に埋め立てられます。
このままのスピードでごみが出続けると、現在の処分場はあと50年ほどで満杯になると予測されています。東京湾に新たな埋め立て処分場を作るスペースは残されておらず、現在の処分場を少しでも長く使うにはごみの削減が不可欠です。
また、多くの清掃工場が老朽化を迎えており、建て替えには莫大な費用がかかります。自治体の財政負担を減らす意味でも、ごみの排出量を抑えて処理費用を減らす必要があります。
このように、東京23区はごみの削減が避けて通れない課題です。そこで、有料の指定のごみ袋を導入することでごみの削減に取り組む検討が進められています。
全国ではどれくらいの市町村がごみ回収を有料化している?

環境省が公表した『一般廃棄物処理事業実態調査』によると、2024年に粗大ごみを除く生活系ごみの収集手数料を有料化(一部有料化を含む)している市区町村は、全国1,741市区町村のうち1,169市区町村でした。
約67%の自治体でごみ収集が有料化されている計算で、全国的に見ると有料化していない市区町村の方が少数派です。
多摩地域の指定ごみ袋の値段は?
東京23区では家庭ごみを無料で回収している一方、多摩地域では檜原村を除くすべての自治体で有料の指定ごみ袋が採用されています。
| 可燃ごみ用 40L相当1枚の価格 | 市町村 |
|---|---|
| 80.0円 | 立川市、武蔵野市、府中市、小金井市、小平市、日野市、国分寺市、国立市、狛江市、東大和市、清瀬市、東久留米市、武蔵村山市、稲城市 |
| 75.0円 | 八王子市 三鷹市 |
| 74.7円※ | 調布市 |
| 72.0円 | 東村山市 |
| 64.0円 | 町田市 |
| 60.0円 | 青梅市、昭島市、福生市、多摩市、羽村市、あきる野市、西東京市、瑞穂町 |
| 59.6円※ | 日の出町、奥多摩町 |
※45Lの値段を40Lに換算
2022年に環境省が発表した『一般廃棄物処理有料化の手引き』によると、指定ごみ袋の平均価格は1L あたり1.11円です。全国平均から見ると多摩地区のごみ袋価格は比較的高めです。
しかし、このごみ袋の値段がごみの減量にもつながっています。たとえば、20年前から有料化を導入している八王子市では、2023年度の年間ごみ総量は実施前の2003年度と比べ4割近く減少したとされています。
ごみ袋有料化で家庭の負担はどれくらい増える?
23区長でつくる特別区長会は、外部有識者による検証委員会の答申を踏まえ、2026年3月にごみ削減策の検討結果を公表しました。 この中には、「ごみ袋1Lあたり1円の手数料を取れば、家庭ごみを1割削減できる」との試算があります。
そこで、40Lのごみ袋が1枚40円になったとして、年間の負担額を考えてみましょう。
環境省の『一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和5年度)について』によると、日本人の家庭ごみ排出量は1人1日あたり475gです。4人家族に換算すると、1週間で約13kgとなり、40Lごみ袋およそ2袋分に相当します。
有料化後もごみの量が変わらないとすると、 1年間(52週)では114袋程度で、年間の負担額は4,560円ほどになる計算です。
さらに、多摩地域と同程度の40L1枚75円で計算すると、年間負担額は8,550円となります。家計への影響は決して小さくはありません。
実践したいごみの削減方法

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東京23区のごみ回収有料化はまだ先ですが、環境への負荷や財政負担を減らすためには今のうちから一人ひとりが取り組むことが大切です。
家庭ごみの削減で特に効果的なのは、「生ごみを減らす」ことと「資源の分別を徹底する」ことです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
水切りと食品ロス削減で生ごみを減らす
東京都環境公社が発表した『家庭から排出される食品ロスの実態について』によると、2019年6~7月の調査では、東京23区で家庭ごみのうち生ごみの占める割合は2割程度でした。
それほど多くないように感じるかもしれませんが、生ごみは約8割が水分です。水分を含んだゴミはそのままでは燃えず、多くの化石燃料を使用します。そのため、環境負荷を減らすためにも生ごみの削減は重要です。
家庭から出る生ごみは、野菜の皮などの「調理くず」と、賞味期限切れや食べ残しなどの「食品ロス」に分けられます。このうち調理くずは、ごみに出す前にしっかり水を切ることが大切です。
また、食品ロスは「買った食材を使い切る」「食べきれる量だけ作る」といった日頃の心がけにより減らせます。
リサイクルできる資源の分別を徹底する

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可燃ごみとして捨てているものの中には、資源としてリサイクルできるものが含まれている場合があります。
たとえば、包装紙やトイレットペーパーの芯、封筒などの紙類はつい可燃ごみに出しがちですが、東京23区すべての区が「雑がみ」として回収しています。
また、プラスチックの分別方法は区によって異なり、「容器包装プラスチックのみ回収する区」「プラスチック製品全般を回収する区」「可燃ごみとして回収する区」に対応が分かれています。まずは地域のルールを確認し、リサイクルできるものはできるだけ資源として分別しましょう。
なお、プラスチックが可燃ごみに該当する区でも、食品トレーやたまごのパックなどは多くのスーパーマーケットが店頭で回収しています。また、区民会館等の公共施設に回収拠点を設けている場合もあるため、区のホームページなども確認してみましょう。
今からごみの削減に取り組んで有料化に備えよう
東京23区では現在も家庭ごみを無料で回収していますが、最終処分場の残りの容量や清掃工場の老朽化などを背景に、ごみ袋の有料化が検討されています。有料化されると家計への負担は増えますが、ごみの減量やリサイクルの促進につながると考えられています。
生ごみの水切りや食品ロスの削減、資源の分別など、日頃のちょっとした工夫でもごみの量は減らせます。将来の有料化に備え 、今のうちからごみ削減に取り組んでみてはいかがでしょうか。
著者
阿東いつ子