住宅ローンのペアローンとは?メリット・デメリットや収入合算との違いを解説
著者
阿東いつ子

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そこでこの記事では、ペアローンの基本やメリット・デメリット、収入合算との違いを分かりやすく解説します。
#ペアローン #不動産 #住宅
住宅ローンのペアローンとは?

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住宅ローンのペアローンとは、1つの物件に対し夫婦(または親子)2人が個別にローンを組む契約方法です。2人がそれぞれ長期にわたって返済することになるため、どちらも安定した収入があり、今後も働き続ける予定の夫婦に向いています。
ペアローンは、2人とも住宅ローンの「債務者」になるのと同時に、お互いが相手の「連帯保証人」になるのが特徴です。金融機関によっては、同居予定の婚約者や同性パートナーでもペアローンを組める場合もあります。
住宅金融支援機構の住宅ローン利用者の実態調査(2026年1月調査)によると、住宅ローンを借りて住宅を取得した人のうちペアローンの利用割合は24.1%で、20年ほど前に比べると約2倍に増加しています。特に20代の利用は35.3%で、若年層ほど高い傾向にあります。
また、ペアローンの利用割合は大都市圏で高く、住宅価格高騰による借入額の増加をカバーする手段として定着しつつあります。
ペアローンのメリット
ペアローンは、「借入金額を増やせる」「節税効果が高い」といった金銭面でのメリットが大きいです。
借入可能額を増やせる
ペアローンでは2人分の収入をもとに借入額を決定するため、基本的に単独で申し込むより借入可能額が大きくなります。その結果、より利便性の高いエリアや広い住宅なども選択肢に入れやすくなります。
2人とも住宅ローン控除が適用される
住宅ローン控除の対象となるローン残高には上限があり、超えた分は控除を受けられません。ペアローンであれば夫婦がそれぞれ控除を受けられるため、単独で住宅ローンを組むより節税効果が高くなる場合があります。
2人とも団体信用生命保険(団信)に加入できる
団体信用生命保険(団信)は、住宅ローン契約時に加入する保険です。契約者に死亡や高度障害など万が一のことがあった場合に残りの住宅ローンが保険金で支払われるため、生命保険の役割を果たします。
また、がんと診断された場合に住宅ローン残高が0円になる「がん団信」など保障内容を充実させた団信もあり、病気への備えとしても役立ちます。
単独で住宅ローンを借りる場合、団信に加入できるのは契約者だけです。例えば夫が単独で住宅ローンを組んだ場合、妻に万が一のことがあっても団信の保障は受けられません。
一方、ペアローンは2人とも団信に加入できるため、夫婦どちらにも住宅ローンの保障があります。
ペアローンのデメリット
ペアローンは、次のようなデメリットがあることも把握したうえで検討しましょう。
諸費用が2人分かかる
ペアローンは住宅ローンを2本契約するため、事務手数料や保証料、印紙税などがそれぞれ発生し、単独で借りるより諸費用が数万円から数十万円高くなります。
収入や返済に関するリスクがある
ペアローンは夫婦それぞれが自分の住宅ローンを返済するため、どちらかが転職や休職などで収入が減ると返済負担が重くなるおそれがあります。
また、どちらかに万が一のことがあった場合、団信で保障されるのはその人の住宅ローンだけです。もうひとりは引き続き返済しなければなりません。
離婚時にトラブルになりやすい
離婚しても、ペアローンの返済義務や連帯保証人としての責任はなくなりません。共同名義のままどちらかが住み続けると、相手の返済が滞った際に督促が来るなどトラブルにつながる可能性があります。
住宅を売却する場合、住宅ローンの残高が売却価格を上回る「オーバーローン」の状態だと売却してもローンを完済できません。不足分の負担を巡って話し合いが必要になることがあります。
贈与税の対象になる場合がある
家の名義の割合と実際に住宅ローンの返済割合が大きく異なる場合、その差額が贈与とみなされて贈与税がかかる可能性があります。例えば、家の名義は夫婦で半分ずつにもかかわらず夫だけが返済している場合、妻が負担していない分を夫から妻への贈与と判断されることがあります。
また、借り換えや繰り上げ返済をする際も注意が必要です。夫婦どちらか一方の名義にまとめて借り換えたり、一方が相手の住宅ローンを繰り上げ返済したりすると、その負担した分が贈与とみなされる可能性があります。
ペアローンのリスクを抑える方法
ペアローンのリスクは、次のポイントを意識することで一定程度抑えられます。
余裕を持った借入額にする
借入可能額いっぱいまで借りると、出産や転職などで収入が減った際に返済が困難になる場合があります。将来の教育費や老後資金なども考慮したうえで、余裕を持った借入額を設定しましょう。
資産価値が下がりにくい物件を選ぶ
離婚などで住宅を売却する場合、「オーバーローン」状態だと売却してもローンを完済できません。これを防ぐため、エリアや駅からの距離など、資産価値も意識して物件を選ぶことが大切です。
夫婦でライフプランを話し合う
ペアローンは2人で返済を続けることが前提です。出産や育児、転職、働き方の変化など、将来のライフイベントを見据えて返済計画を話し合っておくことで、収入の変化にも対応しやすくなります。
ペアローンと収入合算の違い
夫婦で協力して住宅ローンを組む方法には、ペアローンのほかに「収入合算」があります。
収入合算とは、申込者本人と配偶者などの収入を合わせて住宅ローンの審査を受ける方法です。2人の収入をもとに借入額を決めるため、単独で住宅ローンを組むより多く借りられる可能性があります。
収入合算には「連帯債務型」と「連帯保証型」の2種類があり、次のような違いがあります。
| ペアローン | 収入合算 | ||
|---|---|---|---|
| 連帯債務型 | 連帯保証型 | ||
| 契約の本数 | 2本 | 1本 | 1本 |
| 返済の義務 | 夫婦それぞれが負う | 夫婦どちらも全額負う | 主に1人が負う |
| 住宅ローン控除 | 2人とも受けられる | 2人とも受けられる | 1人のみ受けられる |
| 団信の加入 | 2人とも加入 | 原則1人のみ | 1人のみ加入できる |
| 住宅の名義 | 2人の名義 | 2人の名義 | 1人の名義 |
どちらも契約者は1人ですが、連帯債務型は2人とも返済義務を負うのに対し、連帯保証型は契約者が返済できなくなった場合に連帯保証人に返済責任が生じます。
ペアローンも含め、どの借入方法が適しているかは、夫婦の収入バランスや今後のライフプランによって異なります。また、利用できる借入方法は金融機関によって異なるため、検討する際は借り入れを希望する銀行などに相談してみましょう。
ペアローンは将来のライフプランも踏まえて検討しよう

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ペアローンは夫婦がそれぞれ住宅ローンを契約するため、借入可能額が増えて購入できる物件の選択肢が広がります。また、夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられるため、税制面でのメリットが大きくなる場合もあります。
一方で、どちらかの収入が減った場合の返済負担や離婚時のトラブルなど、ペアローンならではのリスクもあります。夫婦で将来のライフプランについて話し合い、メリットとデメリットを理解したうえで自分たちに合った住宅ローンを選びましょう。
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