【重要・注意喚起】個人情報流出に注意!フィッシングから家計を守る5つの対策
著者
町田 要

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流出した情報の種類によって、気をつけるべきポイントは異なります。メールアドレスなどが悪用されれば不審な連絡が届く可能性があり、パスワードが流出していれば、同じものを使う別のサービスへの不正ログインにも注意が必要です。
一方、情報流出があったからといって、直ちに預金やカードが不正利用されるとは限りません。大切なのは、流出した情報や事業者の案内を公式サイトなどで確認し、自分に必要な対策をとることです。この記事では、情報流出後の二次被害にもつながり得るフィッシングを中心に、家計を守るための5つのチェックポイントを解説します。
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情報流出とフィッシングはどうつながる?

画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/34693034
企業側で起きる情報流出と、偽サイトで情報を入力させるフィッシングは、それぞれ別の問題です。ただし、流出した情報が、その後の詐欺や不正ログインに使われるおそれがあります。
フィッシング対策協議会の2026年8月の報告では、複数のインターネット接続事業者で起きた情報漏えいに言及し、漏えいした認証情報の再利用や、メールを読まれた可能性などへの注意を促しています。なお、同報告は、確認された不正利用と当該漏えい事案との関連性は不明としています。
出典:フィッシング対策協議会「2026/08 フィッシング報告状況」
氏名や利用サービスなどを知っている相手からの連絡でも、本物とは限りません。また、実際の情報流出を口実に「安全確認のため再登録してください」と求める連絡にも注意が必要です。届いたリンクから手続きを進めず、公式アプリや公式サイトで企業からのオフィシャルな案内を確かめましょう。
データで見る不正利用とフィッシングの実態
フィッシングとは、実在する企業や公的機関などになりすまして偽サイトに誘導し、ID・パスワードやカード番号などの情報を盗み取る手口です。メールやSMSなどが誘導に使われます。
クレジットカードの不正利用は年間510億円
日本クレジット協会によると、2025年のクレジットカード不正利用被害額は510.5億円でした。前年を下回ったものの、2021年と比べると約1.5倍の水準です。
| 年 | 被害額(総額) | うち番号盗用 |
|---|---|---|
| 2021年 | 330.1億円 | 311.7億円 |
| 2023年 | 540.9億円 | 504.7億円 |
| 2024年 | 555.0億円 | 513.5億円 |
| 2025年 | 510.5億円 | 475.4億円 |
出典:日本クレジット協会「クレジットカード不正利用被害の発生状況」
2025年の被害額の9割以上を占めるのが、カード番号などを不正に使われる「番号盗用」です。ただし、この統計はフィッシング以外の原因による不正利用も含んでおり、全額がフィッシングによる被害というわけではありません。
ネットバンキングの不正送金は約104億円
警察庁によると、2025年のインターネットバンキングに係る不正送金は4,747件、被害総額は約103億9,700万円にのぼりました。フィッシングが、その手口の約9割を占めています。
出典:警察庁「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」
また、フィッシング対策協議会に寄せられたフィッシングの報告は、2026年8月だけで82,338件あり、前月から約24.5%増えています。
出典:フィッシング対策協議会「2026/08 フィッシング報告状況」
「普段使いのサービス」を名乗る連絡でも慎重に確認
同じ2026年8月の報告では、報告件数全体に占める割合は、EC(通販)系が約43.3%、クレジット・信販系が約29.0%、航空系が約13.3%でした。官公庁系も約5.2%あり、統計局をかたるフィッシングなどが報告されています。
出典:フィッシング対策協議会「2026/08 フィッシング報告状況」
通販サイトやカード会社、ポイントサービスなど、日常的に使っているサービスもなりすましの対象になります。「ポイントが失効します」という通知は、ポイ活をしている人ほど気になってしまうもの。普段使いのサービスを名乗る連絡でも、慎重に確認することが大切です。
家計を守る5つのチェックポイント
フィッシングのメールやSMSは、差出人の表示や文面が本物そっくりで、見た目だけで見分けるのが難しい場合があります。リンクを使わず公式アプリから確認するなど、普段の行動で被害を防ぎましょう。
①自分の情報が書かれていても、急いで応じない
注文・配達・返金の連絡、決済や契約更新、不正利用の検知、本人確認、ポイントの期限切れなどを装う文面が報告されています。「24時間以内に」「アカウントが停止されます」と急がせる内容が届いたら、一度手を止めましょう。
氏名や利用しているサービス名が書かれていても、それだけで本物とは判断できません。「情報流出への対応」「セキュリティ強化」などと説明されても、リンク先でパスワードやカード番号を入力する前に、公式な情報をアプリなどから確認しましょう。
急がせる通知以外にも、会員特典やキャンペーンなど、「魅力的なお知らせ」を装う場合があります。内容にかかわらずアクセス方法を確認することが大切です。
出典:フィッシング対策協議会「2026/08 フィッシング報告状況」
②メールやSMSのリンクからログインしない
届いたリンクは使わず、普段使っている公式アプリや、あらかじめブックマークした公式サイトから確認するのが基本です。パスワードやカード番号などを求められたときも、通知のリンクから入力を進めないようにしましょう。
宅配業者を名乗る「不在通知」のSMSも同じです。ネットで買い物をした直後は本物だと思い込みやすいため、配達状況は通販サイトの注文履歴や宅配業者の公式アプリで確認しましょう。
③「鍵マーク」や「https」だけで安心しない
ブラウザによっては、暗号化された通信を示す鍵マークなどが表示されます。また、URLが「https」で始まっていても、それだけで正規のサイトだとは判断できません。
偽サイトでも通信を暗号化できるため、こうした表示は、サイトの運営者や内容が信頼できることの証明にはならないと覚えておきましょう。
④多要素認証・パスキーを設定する
パスワードはサービスごとに異なるものを使いましょう。同じパスワードを使い回していると、一つのサービスから流出した情報が、別のサービスへの不正ログインに悪用されるおそれがあります。
多要素認証は、パスワードに加えて、スマホなど別の要素でも本人確認する仕組みです。銀行やカード会社、通販サイトなど、対応するサービスでは設定しておきましょう。
ただし、SMSなどで届く認証コードを偽サイトに入力したり、電話で他人に伝えたりすると、悪用される場合があります。多要素認証を設定していても、認証コードの取り扱いには注意が必要です。
パスキーは、指紋・顔認証や端末のロック解除などを使う、パスワードに代わる認証方法です。正規サイトと結びついた仕組みのため、フィッシングへの対策として有効です。利用できるサービスでは、設定を検討しましょう。
出典:IPA「インターネットサービスへの不正ログインによる被害が増加中」
出典:IPA「情報セキュリティ10大脅威2026 個人編ハンドブック」
⑤利用明細と通知をこまめにチェックする
カード会社や銀行のアプリに利用通知機能がある場合は、オンにしておくと、身に覚えのない利用に気づきやすくなります。ただし、通知の対象や反映時期はサービスによって異なります。
通知に加え、明細も週1回など定期的に確認する習慣をつけましょう。家計簿アプリとの連携も支出をまとめて確認する助けになりますが、データの反映に時間がかかる場合があります。銀行やカード会社の通知・明細も確認することが大切です。
出典:フィッシング対策協議会「今すぐできるフィッシング対策」
流出の通知を受けた・情報を入力してしまったときは?

画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/34816088
利用しているサービスから情報流出の通知を受けたら、公式サイトやアプリで事実関係を確認し、流出した可能性のある情報と、求められている対応を確認します。メールアドレスの流出だけの場合と、パスワードやカード情報まで含まれる場合では、必要な対応が異なります。
パスワードが流出した可能性がある場合は、当該サービスに加え、同じパスワードを使っている他のサービスも変更しましょう。カード情報については、事業者やカード会社の公式案内に従い、不審な利用がないか確認してください。
また、偽サイトに自分で情報を入力してしまった場合は、被害に気づいていなくても、次の表を参考に速やかに対応しましょう。連絡先は、不審なメールやSMSに記載された番号ではなく、カード裏面や公式アプリ、あらかじめ確認している公式サイトなどで調べてください。
| 状況 | 対処法 |
|---|---|
| カード番号を入力した | カード会社に直ちに連絡し、利用停止や再発行を相談する |
| 銀行のログイン情報・暗証番号・認証コードを入力した | 銀行の公式窓口に直ちに連絡し、利用停止などの対応を相談する |
| ID・パスワードを入力した | 公式アプリやサイトから変更する。同じパスワードを使っている他のサービスも変更し、不審なログインがないか確認する |
| 身に覚えのない請求・送金がある | カード会社や銀行、決済サービスに直ちに連絡し、調査や補償を相談する |
電話で情報を求められた場合も、その場で伝えずに一度電話を切り、公式窓口で確認しましょう。不審なメールやSMS、入力したサイトのURL、やり取りの記録などは、相談時に説明できるよう残しておくと役立ちます。
カード会社などには不正利用の補償制度がありますが、補償の可否は各社の規約や被害状況によって異なり、届け出が遅れると補償を受けられない場合もあります。まずはカード会社や銀行などへの連絡を優先し、不安なときは消費者ホットライン「188」や警察相談専用電話「#9110」にも相談しましょう。
出典:フィッシング対策協議会「今すぐできるフィッシング対策」
まとめ:小さな備えで大切なお金を守ろう
情報流出のニュースを見たときは、自分が利用するサービスに関係があるか、どの情報が流出した可能性があるかを、公式の案内で確認しましょう。情報流出とフィッシングは別の問題ですが、流出した情報がその後の詐欺や不正ログインに悪用されるおそれもあります。
メールやSMSのリンクからログインせず、公式アプリなどから確認すること。パスワードを使い回さず、認証機能を設定し、利用明細を定期的に確認すること。まずは、この習慣から始めてみましょう。
まずは、よく使う銀行やカード会社のアプリで、利用通知や多要素認証、パスキーなどの設定を確認してみてください。小さな備えの積み重ねが、大切なお金を守ることにつながります。
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