金利のある世界、定期預金とNISAどっちを優先すべき?
著者
町田 要

画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/34999624
この記事では、今の金利環境における定期預金の活用法と、新NISAとの上手な資産配分の考え方をわかりやすく解説します。
#定期預金 #金利 #NISA #資産運用
預金金利はどこまで上がった?最新の金利水準を確認しよう

画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/32536259
2024年3月にマイナス金利政策が解除されて以来、銀行の預金金利は段階的に引き上げられています。2026年6月に日銀が政策金利を0.75%から1.00%程度へ追加利上げしたことを受け、メガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ)の普通預金金利は2026年8月から0.40%に引き上げられます。2024年3月以前の0.001%と比べると、約400倍という大幅な上昇です。
定期預金も同様に上昇しており、一部の金融機関では、条件付きのキャンペーン金利として1年もの年1.60%(税引前)という例もあります。
100万円を1年間預けた場合、メガバンクの普通預金で税引後で約3,188円の利息ですが、年1.60%のネット銀行の定期預金なら約12,750円と、約4倍の差がつきます。同じ銀行に預け続けるだけで、受け取れる利息に大きな差が生じる時代になっています。
定期預金の「預け替え」、タイミングはいつ?
金利が上昇している今、定期預金の預け替えを検討している方も多いでしょう。ただし、現在運用中の定期預金を途中解約すると金利が大幅に下がるため、まずは満期のタイミングを確認するのが基本です。
預け替えを検討する際の主なポイントは次のとおりです。
- 満期を迎えたタイミングが最大のチャンス。自動継続設定になっている場合は、満期前に必ず見直す
- 短期(3~6ヶ月)の定期預金で様子を見ながら、さらなる利上げに備えるのも一つの選択肢
- ネット銀行の新規口座開設限定キャンペーン金利は期間限定・申込上限に達し次第終了となることが多い
- 1金融機関につき、預金者1人あたり、元本1,000万円までと破綻日までの利息等が預金保険制度の対象。複数の銀行に分散させる場合はこの点も考慮する
「もっと金利が上がるかもしれない」と待ちすぎるのは得策ではありません。今の金利が高いと感じたら、まず短期の定期預金から試してみましょう。
新NISAとの「役割分担」をどう考えるか
「定期預金の金利が上がったなら、NISAより定期預金のほうが良いのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、定期預金と新NISAでは役割が根本的に異なります。二者択一で考えるよりも、目的に応じて使い分けることがポイントです。
| 定期預金 | 新NISA(つみたて投資枠) | |
|---|---|---|
| 元本 | 保証あり(ペイオフ制度) | 元本保証なし(元本割れリスクあり) |
| 金利・リターン | 年0.40~1.60%程度(確定) | 一般的に年率2~8%程度(暴落の可能性も) |
| 非課税メリット | なし(利息に約20%の税金) | あり(運用益が非課税) |
| 向いている用途 | 近い将来使う予定のある資金 | 10年以上使わない長期資金 |
| 流動性 | 満期まで原則拘束 | 売却はいつでも可能 |
(出典:金融庁NISAガイドブック、各銀行公式サイト)
「3年以内に使うお金」は定期預金へ
車の購入、子どもの入学費用、旅行資金など、使う時期が決まっているお金は一般的に定期預金が適しています。金利が上昇している今は特にお得感があります。近い将来に必要なお金を投資で運用していると、ちょうど必要なタイミングで相場が下落していた場合に損失を抱えたまま取り崩さざるを得ない事態にもなりかねません。
「10年以上使わないお金」は新NISAで長期運用を
老後の資産形成など、10年・20年という長期スパンで運用できるお金は、新NISAのつみたて投資枠が有効です。金融庁の試算によれば、国内外の株式・債券に積立分散投資を20年間続けた場合、過去の実績では元本割れしたケースはなく、年率2~8%の範囲に収束しています。
定期預金の年1.60%を大きく上回る可能性がある一方、短期では元本割れのリスクも伴います。あくまでも余裕資金での長期投資が前提です。
(出典:金融庁「NISAが分かりやすく学べるガイドブック」 )
資産配分のモデルケース:100万円をどう振り分ける?
例えば、手元に余裕資金として100万円があった場合、以下のような考え方で振り分けることができます。
| 資金の性格 | 金額のめやす | 預け先 |
|---|---|---|
| 近い将来(3年以内)に使う資金 | 50万円 | 定期預金(ネット銀行・高金利) |
| 長期で運用できる資金 | 30万円 | 新NISA つみたて投資枠(毎月積立) |
| すぐ使えるようにしておきたい生活費 | 20万円 | 普通預金・高金利の流動性口座 |
これはあくまで一例です。重要なのは「いつ・何のために使うお金か」を先に決めること。目的と時期に応じて、定期預金とNISAを組み合わせることが、金利のある今の時代に合った賢い資産管理の基本です。
まとめ:定期預金とNISAは「競合」ではなく「補完」関係

画像出典:https://pixta.jp/photo/105950182
日銀の利上げを受け、定期預金の金利は大幅に上昇しました。メガバンクよりもネット銀行の方が金利が高い傾向があり、特に新規口座開設キャンペーンなどを活用すれば年1.60%前後という水準も可能性があります。
一方で、長期的な資産形成においては新NISAのつみたて投資枠も引き続き有力な選択肢です。「近い将来使う資金は定期預金」「長期で育てる資金はNISA」という使い分けを意識して、自分の目標に合った配分を考えてみましょう。
【免責事項】
当サイトに掲載する各種記事及び情報は、金融に関連する一般的な情報提供を目的としたものであり、投資その他の金融商品の取引の勧誘を目的としたものではありません。最終的な決定は、必ず利用者ご自身の判断でなさるようお願いします。また当サイトの情報の内容に関しては万全を期していますが、その内容の正確性および安全性を保証するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社は一切の責任を負いかねます。当社は、当サイトに掲載する情報の全部又は一部を予告なく変更する場合がございます。また、当サイトの運用を休止または停止する場合がございます。
著者
町田 要