特殊詐欺被害の傾向とは?2025年の被害件数と実践したい対策
著者
阿東いつ子

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そこでこの記事では、警視庁が発表した2025年の特殊被害件数をお伝えするとともに、実践したい対策についても紹介します。
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2025年の特殊詐欺認知件数

出典:令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の 認知・検挙状況等について
警視庁によると、2025年の特殊詐欺の認知件数は27,758件、被害額は約1,414.2億円で、件数・金額ともに4年連続増加しています。内訳ではオレオレ詐欺が最も多く、件数では約半分、被害額では約8割を占めています。

出典:令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の 認知・検挙状況等について
オレオレ詐欺は、前年と比べ認知件数・被害額ともに倍増しています。増加の原因としてあげられるのが警察官をかたった「ニセ警察官詐欺」の多さで、オレオレ詐欺の認知件数のうち74.2%(10,696件)を占めています。
ニセ警察官詐欺の手口とは?
オレオレ詐欺というと、息子などをかたり「会社のお金を使い込んだ」「交通事故をおこして示談金が必要」といった電話をかけてくるものと思われがちです。
しかし近年は、警察官を名乗る犯人から「あなたの口座が犯罪に使われている」「携帯電話が不正に契約されている」などと連絡が入り、「資産を守るため」「捜査に協力してほしい」といった理由でお金をだまし取られるケースが増えています。
さらに、ニセの制服を着用したり逮捕状のような書類を見せるなど、手口はより巧妙になっています。少しでも不審に感じたら、その場で対応せず警察などに確認することが重要です。
オレオレ詐欺は高齢者以外の割合も増加

出典:令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の 認知・検挙状況等について
オレオレ詐欺は「高齢者が狙われるもの」という印象がありましたが、近年は現役世代や若年層にも被害が広がっています。背景には、SNSやビデオ通話を使った接触や公的機関をかたって信用させるなど、手口の多様化や巧妙化が進んでいることがあります。。
また、「自分はだまされない」という思い込みから対応が遅れてしまうケースも少なくありません。年齢に関係なく、まずは「詐欺かも」と疑ってみることが大切です。
特殊詐欺にあわないための対策
特殊詐欺被害を防ぐには、詐欺の電話に出ないための「電話機への対策」と不審に思ったら相談するなどの「意識の対策」を組み合わせることが大切です。
実践したい特殊詐欺対策【電話機編】
特殊詐欺の犯人からの最初の接触は、約8割が電話です。「知らない電話には出ない」ことで、被害にあう確率を大きく下げられます。
以下では、知らない電話に出ないための具体的な対策を紹介します。
常に留守番電話を設定する
犯人は自分の声が録音されるのを嫌がります。在宅中も留守電にすることで、相手を確認してからかけ直すことができます。
ナンバー・ディスプレイの活用
ナンバー・ディスプレイ対応の電話機に連絡先を登録しておけば、着信時に名前が表示されます。非通知も事前にわかるため、不審な電話を避けやすくなります。
ナンバー・ディスプレイサービスはオプションのため、新たに利用する場合は申し込みが必要です。なお、NTT東日本とNTT西日本では、70歳以上の契約者または70歳以上の方と同居している契約者は、月額利用料と工事費が無料です。
参考:特殊詐欺対策 を NTT東日本がお手伝いします!
参考:【NTT西日本】NTT西日本が特殊詐欺対策をサポートします
防犯機能付き電話機の導入
防犯機能付き電話機は、会話を自動で録音したり迷惑電話をブロックする機能などがついており、特殊詐欺の防止に役立ちます。
高齢者世帯を対象に、防犯機能付き電話機の導入に補助金を支給している自治体もあります。購入を考えている方は自治体のホームページなどをチェックしてみましょう。
国際電話の着信を休止する
近年、海外に拠点をもつ詐欺グループによる被害が急増しています。この被害を避けるには、国際電話の着信休止が有効です。
国際電話不取扱受付センターでは、WEBや電話から国際電話の着信休止を受け付けています。また、国際電話の着信停止をはじめとしたスマホへの対策には警察庁推奨アプリの利用がおすすめです。
実践したい特殊詐欺対策【意識編】
特殊詐欺を防ぐには、日頃から防犯意識を持つことに加えていざというときの対応について考えておくことも大切です。
家族で特殊詐欺について話をする
日頃からよくある手口や対処法を家族で共有し、いざというときに落ち着いて行動できるようにしておきましょう。また、本人確認のための合言葉を決めておくと、なりすまし被害の防止に役立ちます。
あせらずに一旦電話を切る
特殊詐欺では、「1時間以内に振り込まないと裁判になる」などと時間を区切ったり、「逮捕状が出ている」など不安をあおるのが常套手段です。
普段は注意深い人でも、急かされたり脅されたりすると判断力が鈍りがちです。「確認してかけ直す」と伝えていったん距離を置き、落ち着いて状況を見直すことが大切です。
家族や警察にすぐに相談する
少しでも不安を感じたら、ひとりで判断せず家族や警察に相談しましょう。第三者に話すことで冷静になり、詐欺に気づきやすくなります。
電話機と意識面の対策で特殊詐欺被害を防ごう

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特殊詐欺は、被害件数・金額ともに増加傾向にあります。被害を防ぐには、留守番電話やナンバーディスプレイの活用など電話機での対策に加え、不審に感じたら家族や警察にすぐ相談するなど、日頃からの意識も重要です。
近年、特殊詐欺は多様化・巧妙化しているため、身近な人と手口や対処法を共有しておくことが大切です。また、普段から声をかけ合うことで小さな異変にも気づきやすくなり、被害の防止につながります。
著者
阿東いつ子