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2026/03/30

春闘とは?2026年の速報から注目企業の回答を紹介

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2026年の春闘は3月18日(水)に集中回答日を迎え、多くの大企業の回答が出そろいました。2024年、2025年と続いた5%台の賃上げ率を維持し、ベースアップ重視の動きを定着できるかに注目が集まっています。

この記事では、過去5年の春闘を振り返るとともに、注目企業の回答を紹介。春闘・ベースアップ・定期昇給などの用語もやさしく解説します。

#春闘 #企業 #賃金 #労働条件

そもそも春闘とは?

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「春闘」とは、多くの企業が新年度を迎える4月に向けて、労働組合が会社に対して賃金や労働条件の改善を求めて交渉することをいいます。毎年春(2~3月)に交渉が集中することから、「春闘(しゅんとう)」と呼ばれています。

一斉に交渉することで賃上げなどを実現しやすく、他社の動向を共有しながら交渉できるメリットがあります。

特に基本給を引き上げる「ベースアップ」が注目されますが、賃金以外にも福利厚生の充実や働き方、労働環境の改善など、さまざまなテーマについて交渉がおこなわれます。

ベースアップとは?定期昇給との違い

「ベースアップ」とは、社員の基本給を一律に引き上げることで、略して「ベア」とも呼ばれます。これに対し「定期昇給」は年に1回など決められたタイミングでおこなわれる昇給で、「定昇」とも呼ばれます。

ベースアップが社会情勢や企業の業績などを背景に全体の賃金水準を引き上げるのに対し、定期昇給は従業員一人ひとりの年齢や勤続年数、仕事の成果に応じておこなわれます。

近年は物価の上昇が賃金の上昇を上回り実質賃金が下がっていることから、生活水準を維持するためにもベースアップの重要性が高まっています。

過去5年の春闘の賃上げ率

連合(日本労働組合総連合会)の集計によると、過去5年の賃上げ率は次のように推移しました。

賃上げ率
2021年1.78%
2022年2.07%
2023年3.58%
2024年5.10%
2025年5.25%

出典:連合結成以降の賃上げ要求の推移|連合

バブル崩壊以降、日本ではいわゆる「失われた30年」と呼ばれる長い停滞期が続き、賃上げ率も低い水準にとどまりました。

しかし、物価上昇や人手不足を背景に、2023年ごろから賃上げの動きが強まります。2024年には賃上げ率が33年ぶりに5%を超え、続く2025年も5.25%と高い水準を維持しました。

2023年以降は5割以上の企業がベースアップを実施しており、賞与や一時金よりも基本給を引き上げる「ベア重視」の傾向が定着しつつあります。

2026年春闘の要求率と企業の回答例

連合が3月5日に発表した2026年春闘の集計(2,508組合)によると、定期昇給分を含めた賃上げの要求は平均で5.94%(19,506円)でした。前年の6.09%より少し下がったものの金額は前年より262円多く、3年続けて5%を超える高水準となっています。

これに対し、企業の業績が比較的好調で物価の上昇も続いていることから、多くの企業が満額回答に応じました。さらに、一部の企業では要求を上回る回答も見られ、賃上げに前向きな動きが広がっています。

<2026年春闘で賃上げ回答した企業の例>

企業名賃上げ内容特徴
トヨタ最大21,580円の賃上げ6年連続となる満額回答
三井金属ベア2万円、定昇の合計で7.1%要求を5,000円上回る回答
イオンリテールベア15,144円
パート従業員の時給8.38%賃上げ
4年連続パート時給の賃上げ7%以上
パナソニックHDベア18,000円去年を5,000円上回る
すかいらーくHDベア15,300円5年連続ベア
一時金を含む賃上げは平均6.8%

出典:2026年春闘 回答速報No.3|連合

新卒初任給の引き上げも目立つ

2026年春闘では、人手不足や採用競争の激化を背景に新卒初任給の引き上げも目立ちました。初任給は30万円台がひとつの目安となりつつあり、企業によっては35万円を超えるなど、高い水準になっています。

<初任給引き上げを決めた企業の例>

企業名新卒初任給
ファーストリテイリンググローバルリーダー候補:33万円 → 37万円
地域正社員:255,000円 → 28万円
第一生命HD335,560円 → 354,000円
ノジマ317,000円 → 最高40万円
オープンハウス36万円 → 40万円(2027年度から)
エーザイ30万円 → 35万円

中小企業の賃上げはどうなる?

2022年以降、大企業と中小企業のあいだで賃上げ率の差が広がっていることから、連合は全体の5%以上に対し、中小企業では6%以上の賃上げを目標に掲げています。

2026年3月19日時点で多くの大企業で大幅な賃上げを決定していますが、中小企業は大企業の回答を受けて3月下旬ごろに出揃います。さらに労働組合がない企業では、周囲の賃上げの動きを参考にしながら賃上げを判断することになります。

日本では働く人の約7割が中小企業に勤めているため、中小企業での賃上げの広がりが生活の変化を実感できるかどうかのポイントになりそうです。

イラン情勢は賃上げに影響する?

イラン情勢が悪化したのは2月末ごろで、回答までの検討時間が限られていたことから、原油価格の高騰などは春闘の回答にあまり影響していないと見られています。

ただし、原油高の影響は数ヵ月遅れて企業のコストに反映されます。今後も情勢の悪化が続いた場合には、ボーナスの減少や来年の賃上げに影響する可能性があります。

賃上げは進む、生活はどう変わる?

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2026年春闘は、大企業を中心に満額回答や高い賃上げが相次ぎ、全体として前向きな動きが広がっています。人手不足を背景に初任給の引き上げが進むなど、企業の賃上げ姿勢はこれまで以上に積極的になっています。

一方で、賃金が上がっても物価の上昇に追いつかず、実質賃金は2025年時点で5年連続のマイナスが続いています。また、新卒初任給や若手の賃金は大きく上がる一方中高年の伸びは限定的で、世代間の格差も課題となっています。

今後は賃上げの広がりだけでなく、「実際に生活が楽になるか」や「世代間のバランスがどう改善されるか」がポイントになりそうです。