Ponta ミカタイムズ
フリーワード
2026/03/30

【2026年4月から変更】家計や子育てなど身近な制度変更を解説

https://pixta.jp/photo/100962593

4月は官公庁の年度始まりにあたることから、さまざまな制度変更がおこなわれます。今年は社会保障や交通ルール、子育て、年金など身近な変更も多いため、あらかじめポイントを押さえておきましょう。

この記事では、2026年4月から変更する制度のうち、特に暮らしに関わりが深い分野についてわかりやすく解説します。

#制度変更 #家計 #子育て

社会保険に関する制度変更

画像出典:https://pixta.jp/photo/96671488

社会保険料は毎月の給与から天引きされるため、普段はあまり意識することがないかもしれません。しかし、負担額は手取り収入に直接影響するので、どの制度にいくら支払っているのかを把握しておくことが重要です。

2026年4月からは、「子ども・子育て支援金」の徴収が始まります。あわせて、配偶者の社会保険の扶養に入れるかどうかの目安となる、いわゆる「130万円の壁」の判定基準も見直されます。

子ども・子育て支援金制度が開始

少子化対策のための安定的な財源確保を目的に「子ども・子育て支援金制度」が新設され、4月分から公的医療保険の保険料に上乗せする形で徴収されます。

負担額は、加入する医療保険制度や所得、住んでいる市町村によって異なります。国民健康保険に加入する場合は1世帯あたり月300円程度、健保組合や協会けんぽなどの被用者保険に加入する年収600万円の方であれば月575円程度になると試算されています。

関連記事:「子ども・子育て支援金制度」とは?いつから?いくら払う?【独身税!?】

130万円の壁の扶養判定基準が変更

これまでパートやアルバイトなどで働く人が配偶者の社会保険の扶養に入れるかどうかは、過去の収入実績や今後の見込み額をもとに判定されていました。2026年4月からは、労働契約書に示された賃金をもとにした「年間の見込み収入」で判定される仕組みに変わります。

扶養に入れる年収基準は130万円未満で、これまでと変わりません。しかし、契約に含まれていない繁忙期の残業代などで年収が130万円を超えたとしても、長期間大幅に超えない限りは配偶者の扶養にとどまれます。

関連記事:【2026年版 年収の壁】160万円の壁引き上げや106万円の壁撤廃はいつから?

交通ルールに関する制度変更

道路交通法の一部改正により自転車交通違反に青切符が適用されるとともに、自動車が自転車を追い抜く際のルールも厳格化します。

自転車に青切符

自動車やバイクなどの交通違反に交付されていた「青切符(正式名称:交通反則告知書)」が、2026年4月からは自転車も対象になります。

取り締まり対象となるのは、信号無視や一時不停止、携帯電話のながら運転など113の違反行為です。たとえば、ながら運転で検挙されると12,000円の反則金が課されることになります。

関連記事:自転車違反の青切符、反則金の金額がついに決定!対象行為と施行時期は?

自動車が自転車を追い越すときのルールが厳格化

これまで自動車が自転車を追い越す際のルールは、「できる限り安全に」というあいまいな表現にとどまっていました。2026年4月からは、接触事故を防ぐための「側方通過ルール」が整備され、自動車・自転車の双方に反則金が設定されます。

<自動車側※1の規定>

自転車等と安全な間隔(目安1.5m以上)が取れない場合、その間隔に応じた安全な速度で進行しなければならない。

  • 罰則:3ヶ月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金
  • 反則金(普通車):7,000円
  • 違反点数:2点

<自転車側※2の規定>

自動車等に追い越される際は、できる限り道路の左側端に寄って通行しなければならない。

  • 罰則:5万円以下の罰金
  • 反則金:5,000円

※1 特定小型原動機付自転車及び軽車両以外の車両(自動車やバイクなど)
※2 特定小型原動機付自転車及び軽車両(自転車や電動キックボードなど)

参考:道路交通法の一部を改正する法律の施行について| 群馬県警

子育てに関する制度変更

子育て世帯の負担軽減のため、私立高校授業料無償化の本格運用が始まるとともに、小学校の給食が無償化されます。

また、民法等の改正により、離婚時の親権や養育費についても変更されます。

私立高校授業料無償化

経済的な理由による教育格差をなくし、すべての子どもに学びの機会を確保するため、私立高校の授業料無償化が本格的に実施されます。

私立高校の授業料無償化はこれまで一部の自治体で実施されていましたが、2026年4月からは全国に拡大。所得制限もなくなるため、より多くの家庭が対象となります。

関連記事:2026年から本格運用開始。「高校無償化」について知っておきたい3つのポイント

小学校給食費無償化

これまで小学校の給食費は、月4,000~5,000円程度を各家庭から負担してきました。

最近は独自に無償化する自治体も増えていましたが、財政状況によって取り組みに差があり、無償化の範囲や給食の内容には差がありました。また、物価高騰の影響で食材費が上がり、これまでどおりの質を保てるかが課題となっていたほか、給食費未納の問題も生じていました。

こうした状況を受け、国が都道府県に対し児童1人あたり月額5,200円程度を支援することになりました。これにより全国の公立小学校で給食費が無償化されますが、給食費が国の支援額を超える自治体では保護者が差額を負担する場合もあります。

なお、対象は公立小学校に通うすべての児童で、保護者の所得による制限はありません。

参考:三党合意に基づく 学校給食費の抜本的な負担軽減について

共同親権と法定養育費制度の導入

これまで離婚後の子どもの親権は父母のどちらか1人だけが親権を持つ「単独親権」のみでしたが、2026年4月からは父母2人ともが親権を持つ「共同親権」を選べるようになります。

共同親権の導入で、離婚時の親権争いが避けやすくなると期待されています。また、離れて暮らす親も子育てに関わりやすくなることから、養育費の未払い防止や離婚後の面会交流の促進などといった効果も期待されています。

あわせて法定養育費制度が導入され、離婚時に養育費を取り決めていなくても、子どもと暮らす親がもう一方の親に対し子ども1人あたり月額2万円を暫定的な養育費として請求できるようになります。

関連記事:【2026年民法改正】共同親権や法定養育費など離婚後の子どもに関するルールが変更

年金に関連する制度変更

年金の分野では、企業型確定拠出年金(企業型DC)の掛金や老齢厚生年金の支給停止基準額が変更されます。

企業型DC「マッチング拠出」上限撤廃

老後に向けた資産形成を後押しするため、企業型DCの「マッチング拠出」に関する上限が見直されます。

マッチング拠出とは、会社が拠出する掛金に上乗せして、従業員本人が給与から任意で掛金を積み立てられる仕組みです。これまで従業員が拠出できる金額は、「会社が拠出する掛金額まで」という制限がありました。

今回の見直しにより、この「事業主掛金額以下」という上限が撤廃されます。今後は、制度全体の拠出限度額の範囲内(ほかに企業年金がない場合は月55,000円)であれば、会社の掛金額を超えた拠出が可能になります。

参考:令和7年度税制改正に関する参考資料

在職老齢年金制度改正

在職老齢年金制度は、働きながら老齢厚生年金を受け取る人を対象とした仕組みです。賃金と老齢厚生年金の合計額が一定の基準を超える場合、その超えた分の半額について老齢厚生年金が支給停止となります。

2026年4月からは、この支給停止の基準額がこれまでの月51万円から月65万円へと引き上げられます。これにより、老齢厚生年金を満額受け取りながら、これまでより多く働きやすくなります。

参考:在職老齢年金制度の見直しについて|厚生労働省

4月から変わる身近な制度に注目しよう!

画像出典:https://pixta.jp/photo/77718379

2026年4月からは、子ども・子育て支援金のスタートや、自転車の交通違反に対する青切符の交付など、新たな取り組みが始まります。あわせて、いわゆる「130万円の壁」の扶養判定基準や、老齢厚生年金の支給停止基準の見直しなど、働き方に関わる制度も改正されます。

こうした変更は、家計や将来設計に影響する可能性があります。まずは自分や家族に関係する内容をチェックして、不明な点があれば関係省庁のホームページなどで確認しましょう。