
【初めてのクレカ】持つ前に知っておきたい仕組みと注意点

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しかし、便利な一方でお金を使っている実感が薄れやすく、つい使いすぎてしまうことも。また、意図しないリボ払いや不正利用のリスクもあるため、仕組みをしっかり理解してから使い始めることが大切です。
そこでこの記事では、クレジットカードの仕組みや注意点など、クレジットカードを持つ前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
#クレジットカード #マネー教育 #はじめてのクレカ #リボ払い
クレジットカードの仕組みとは?
クレジットカードとは、ひとことでいうと「後払い」で買い物ができるカードです。
たとえば、コンビニで1,000円分の買い物をクレジットカードで支払っても、その場で手持ちの現金や銀行口座の残高が減ることはありません。カード会社がいったん立て替えて、後日まとめて請求される仕組みです。
カードには毎月「締め日」と「支払日」があり、締め日の翌日から次の締め日までに使った金額が、翌月または翌々月の支払日に銀行口座から引き落とされます。
クレジットカードの支払方法は、主に次の3種類です。
- 一括払い:まとめて全額支払う(基本的に手数料無料)
- 分割払い:2回以上に分けて支払う(手数料がかかる場合あり)
- リボ払い:毎月一定額だけ支払う(手数料が高く、注意が必要)
最も一般的なのは、手数料がかからない一括払いです。また、一括では支払いきれないような高額な買い物をする際は、分割払いやリボ払いを選ぶのもひとつの手です。ただし、支払い回数が増えるほど手数料も高くなるため注意が必要です。
分割払いとリボ払いの違い

分割払いとリボ払いはどちらも何回かに分けて支払う方法ですが、仕組みが大きく異なります。
<分割払い>
例えば10万円を5回払いにすると、毎月の支払額は2万円+手数料です。5回で払い終えることが最初から決まっているため、終わりが見えやすいのが特徴です。
手数料は2回払いまで無料の場合が多く、分割回数が増えるほど手数料は高くなります。
<リボ払い>
リボ払いは、いくら使っても毎月の支払額はあらかじめ設定した金額になる支払い方法です。例えば支払額を1万円で設定した場合、10万円使ったとしても毎月の支払いは1万円で済みます。
支払いが一定額なため負担が軽く感じられますが、使い続けると利息(手数料)が増え続けるうえ、総支払額が把握しにくいというデメリットがあります。
また、使い続けているうちに残高がどんどん増え、支払いが長期化しやすいのも特徴です。支払いが長くなるほど手数料の負担も大きくなるため、リボ払いは慎重に使う必要があります。
クレジットカードを持つメリット
それでは、クレジットカードの主なメリットを見ていきましょう。
手持ちの現金がなくても支払える
クレジットカードは、スーパーやデパート、コンビニ、飲食店などさまざまな場所で使えます。財布に現金がなくても支払えるので、ATM手数料や引き出す手間を節約できます。
ポイントがたまる
還元率はカードによって異なりますが、一般的にクレジットカード利用金額の0.5~1%程度のポイントがたまります。例えば還元率1%のカードで毎月2万円支払えば、年間で2,400円相当のポイントが付与されます。
海外でも使える
多くのクレジットカードは国際ブランド(Visa、Mastercardなど)と提携しているため、海外でもそのまま利用できます。
現地通貨を持っていなくても買い物や食事の支払いができるので、両替の手間や手数料負担を減らせます。また、多額の現金を持って行く必要がなくなり、盗難や紛失などのリスクを減らせるのもメリットです。
保障や保険がつく
クレジットカードには保障制度があり、万が一不正利用されても条件を満たせば被害額をカバーしてもらえます。
また、カードによっては海外旅行中のケガや盗難などを補償する「海外旅行傷害保険」や、購入した商品を破損してしまった場合に保障される「ショッピング保険」などが付いている場合もあります。
クレジットカードを使う際の注意点
クレジットカードには多くのメリットがありますが、正しい知識がないとトラブルの元にもなります。クレジットカードを持つ前に、以下で紹介する注意点をしっかり理解しておきましょう。
「借金」であるという意識を持つ
クレジットカードを使っても手元の現金は減らないため、「お金を使った感覚」が薄れがちです。しかし、後で必ず支払わなくてはならない「借金」なので、使いすぎには注意が必要です。
リボ払いはできるだけ使わない
リボ払いは毎月の支払いが一定額に抑えられる一方で、年利15%程度の高い手数料がかかります。リボ払いを使い始めると、知らない間に残高が増えて支払いが長期化するケースも多いため、利用はできるだけ避けましょう。
カードによっては、リボ払い専用だったり支払い方法が最初からリボ払いに設定されているなど、1回払いを選んでもリボ払いになってしまう場合があります。このような意図しないリボ払いを防ぐため、クレジットカードを作る際や使い始める前には必ず支払設定を確認しましょう。
支払いに遅れると信用情報に影響する
クレジットカードの利用状況は、「信用情報」という記録に残ります。信用情報とは、カードやローンの契約内容・支払い状況などをまとめた、個人の金融取引に関する履歴のようなものです。
たとえば、銀行口座の残高が足りずにカード代金の引き落としができなかった場合、「延滞」として信用情報に記録されます。こうした情報が残るとその後の審査に影響を及ぼすことがあり、例えば新たにクレジットカードを作れなかったり、ローンの審査に落ちてしまうリスクが高まります。
セキュリティにも注意
近年はクレジットカードの不正利用が増加傾向のため、セキュリティ対策も重要です。盗難に気を付けたり第三者に貸さないのはもちろん、怪しいネット通販では使わない、不審なメールやSMSからリンクを踏まないなど、日頃から慎重な行動を心がけることが大切です。
クレジットカードは何歳から申し込める?
多くのクレジットカード会社では、申し込み対象を「高校生を除く18歳以上」としています。2022年に成人年齢が18歳に引き下げられたことで、基本的には高校を卒業していれば、親の同意なしで申し込むことができるようになりました。
ただし、一部のカードでは親の同意書が必要だったり、電話での同意確認がおこわれることもあります。安心して手続きを進めるために、あらかじめ親に相談したうえで申し込むとよいでしょう。
まずはデビットカードやプリペイドカードで慣れるのもおすすめ
<クレジットカード・デビットカード・プリペイドカードの違い>
クレジットカード | デビットカード | プリペイドカード (チャージ型) | |
---|---|---|---|
支払方法 | 後日引き落とし | 即時払い | 前払い |
発行時の審査 | あり | なし(銀行口座の開設は必要) | 基本的になし |
申し込み可能年齢 | 一般的に高校生を除く18歳以上 | 一般的に15歳以上 | 発行会社による(年齢制限がないものも) |
利用可能額 | 審査により設定 | 普通預金口座の残高が上限 | チャージした金額 |
支払回数 | 一括、分割、リボなどから選べる | 一括のみ | 基本的に一括のみ |
「クレジットカードを持ちたいけれど使いすぎないか不安…」という方には、デビットカードやプリペイドカードという選択肢もあります。また、高校を卒業したらすぐにクレジットカードを持ちたい方は、デビットカードやプリペイドカードで感覚をつかんでから、クレジットカードにステップアップすると安心です。
デビットカードとは
デビットカードは、支払いと同時に銀行口座から代金が引き落とされるカードです。クレジットカードのような後払いではないため、自分の持っているお金の範囲でしか使えません。
デビットカードには、キャッシュカードをそのまま使用する「J-Debit」と、VISAやJCBなどの国際ブランドがついた専用の「ブランドデビット」の2種類があります。
J-Debitは、銀行のキャッシュカードをそのまま利用します。キャッシュカードを持っている人なら誰でも使えて、年齢制限や利用の申し込みはありません。ただし、使えるのは日本国内のJ-Debitマークのある加盟店のみです。
ブランドデビットは、カードに表示されている国際ブランドの加盟店であれば国内の実店舗はもちろんネットショッピングや海外など幅広く利用できます。専用のカードが必要ですが、多くの銀行では15歳から申し込めます。
プリペイドカードとは
プリペイドカードは前払い式のカードで、図書カードやQUOカードのような「使いきり型」と交通系ICカードなどの「チャージ型」があります。いずれも前払いした金額までしか使えないため、使いすぎを防げます。
チャージ型プリペイドカードの申し込み対象年齢は発行会社によって異なり、6歳(小学生)以上や12歳(中学生)以上などのほか、制限が一切ないものもあります。
利用できる店舗はカードによって異なり、VISAなどの国際ブランドがついたチャージ型プリペイドカードであればクレジットカードと同様に多くの実店舗やネットショッピング、海外など幅広く利用できます。
クレジットカードは使い方が重要!

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クレジットカードは、現金が手元になくても支払いができたりポイントがたまるなど便利な一方で、使いすぎや返済トラブルにつながることもあります。
カードを上手に使いこなすには、自分でお金を管理する力と計画性が欠かせません。クレジットカードを持つ前に、まずはデビットカードやプリペイドカードなどでキャッシュレスに慣れておくのもおすすめです。