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2025/05/12

ガソリンはいつから安くなる?値下げの時期や価格を解説

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ガソリン価格の高止まりが続く中、2025年4月22日に資源エネルギー庁から新たな燃料価格支援策が発表されました。これにより、ガソリン価格は段階的に1Lあたり10円引き下げられる見込みです。

この記事では、ガソリン価格引き下げのスケジュールや現行のガソリン補助金のほか、検討中の暫定税率廃止や電気・ガス料金支援についても解説します。
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ガソリン価格はいつから安くなる?

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物価の上昇が家計や企業に大きな影響を及ぼしていることから、政府はガソリン価格を1Lあたり10円引き下げる方針を発表しました。これにより、ガソリン価格は2025年5月22日以降段階的に安くなる見込みです。

新しい燃油価格支援策の前に、まずは4月末時点で実施されているガソリン補助金について見ていきましょう。

現在のガソリン価格とガソリン補助金

出典:資源エネルギー庁|燃料油価格激変緩和補助金

経済産業省 資源エネルギー庁の調査によると、4月28日時点のレギュラーガソリン価格は1Lあたり184.5円です。原油価格は以前より安くなっていますが、ガソリン補助金が2025年1月に縮小したことで、ガソリン価格は185円/1L前後で高止まりしています。

現行のガソリン補助金は、全国平均のガソリン価格が一定の基準値を上回ると石油元売会社に対し支給されます。2022年1月に3ヵ月の期間限定で導入されましたが、その後の原油価格上昇を受けて延長されています。

しかし、長期にわたる補助金の支給は国の財政を圧迫し、加えて「脱炭素」への配慮も必要なことから段階的に縮小されました。2025年4月末時点では全国平均ガソリン価格が185円/1Lを超えた場合に補助金が支給されるため、原油価格が変動しても小売価格は185円/1L程度で推移しています。

ガソリン価格引き下げのスケジュール

ガソリン価格を引き下げるための新たな補助金は、2025年5月22日にスタートします。ただし、次の図のように補助額は段階的に増えるため、すぐに10円安くなるわけではありません。

<補助なし価格が一定の場合のガソリン価格引き下げのイメージ>

出典:資源エネルギー庁|新たな燃料価格支援策

初週(5月22~29日)は、5月29日時点の全国平均ガソリン価格が5円引き下がるように補助金が支給されます。2週目以降は上限の10円に達するまで毎週1円ずつ価格が下がるように補助が追加されます。

ただし、上の図は補助なし価格(※)が一定の場合です。原油価格が変動した場合は次のようになります。

(※)補助なし価格=今週の市場価格+前週の補助額+原油価格変動分

<原油価格が上がった場合>

補助なし価格が上がった場合、上昇分を打ち消して更に1円補助を追加する

(例:2週目に2円上昇した場合)
 初週の5円に上昇打消分2円+引き下げ分1円の3円を追加
 初週より6円値下がり

<原油価格が下がる場合>

補助なし価格が下がった場合、下落分に加えて1円補助を追加する

(例:2週目に2円下落した場合)
 初週の5円に引き下げ分1円を追加
 下落分の2円と合わせて初週より8円値下がり

実際の価格変動や10円分値下がりするまでの期間は、原油価格や為替の動きなどによって異なります。さらに、ガソリンスタンドには値下げ前の在庫があるため、小売価格が下がるまでには一定の時間がかかります。

また、これまではガソリン補助金が基準価格を上回った分支給されていましたが、今後は定額支給に切り替わり、原油価格の下落や円高といった要因が小売価格に反映されやすくなります。そのため、現在の原油安・円高傾向が続けばさらなる値下がりが期待できますが、原油高・円安に転じた場合は値上がりする可能性もあります。

ガソリン税の暫定税率廃止は早くて2026年度

ガソリン価格を抑える対策として、「暫定税率」の廃止も検討されています。

暫定税率とは道路整備計画の財源不足を理由に導入された税金で、「暫定」といいながらも、1974年から50年以上にわたり継続されています。本来のガソリン税に加えて1Lあたり25.1円上乗せされているため、廃止すればガソリン価格の大幅な低下が期待できます。

2024年12月に自民党・公明党・国民民主党の3党が暫定税率の廃止に合意しましたが、具体的な時期や実施方法などはまだ決まっていません。実施には減収分の補填や財政への影響といった課題があるため、廃止は早くても2026年度以降になる見通しです。

電気代やガス代の値下げはいつから?

物価高や夏の厳しい暑さを乗り切るための対策として、電気・ガス料金の補助も今後おこなわれる予定です。

過去には、次の内容で電気・ガス料金支援が実施されました。

  電気(低圧)都市ガス
酷暑乗り切り緊急支援2024年8月・9月使用分4.0円/kWh17.5円/㎥
2024年10月使用分2.5円/kWh10円/㎥
電気・ガス料金負担軽減支援事業2025年1月・2月使用分2.5円/kWh10円/㎥
2025年3月使用分1.3円/kWh5.0円/㎥

補助金は電気・都市ガスの小売事業者が受け取り、家庭や企業は月々の使用量に応じて料金が値引きされる仕組みです。例えば2025年の8月・9月は、4人家族の平均的な使用量(電気:400kWh/月・ガス:30㎥/月)の場合、電気料金1,600円・ガス料金525円が補助金によって安くなった計算です。

今回の補助も過去の仕組みや水準を参考にすると見られており、実施時期は冷房使用などで電力需要が高まる7~9月となる見通しです。なお、具体的な内容は2025年5月中に決定する予定です。

ガソリン価格は5月22日以降段階的に値下がりする

画像出典:https://pixta.jp/photo/98346136

政府の新たな補助制度により、ガソリン価格は5月22日から段階的に10円引き下げられる予定です。

値下げを見越して給油を控える人も多いため、値下げ直後はガソリンスタンドが混雑する可能性があります。また、少しでも安く給油しようとギリギリまで粘るとガス欠になる恐れもあるため、計画的な給油が大切です。

ガソリン価格は値下がりする見込みですが、ガソリン代を抑えるためには日頃からの運転スタイルも重要です。急発進を避ける・無駄なアイドリングをしないなど、エコドライブで燃費を改善し、家計への負担を減らしましょう。