
Pontaポイント投資ができる証券会社やポイント投資の注意点を紹介

本記事ではPontaポイント投資ができる証券会社や、利用するメリット・デメリットを紹介します。おすすめの銘柄や注意点もチェックし、ポイント投資のプランを立てていきましょう。
Pontaポイント投資とは
Pontaポイント投資とは、普段のショッピングなどでためたPontaポイントを投資につかえるサービスです。主にネット証券が提供しており、対象商品には株式や投資信託があります。
Pontaポイントは提携店でもつかえますが、普通に消費してしまうと資産が増えることはありません。その点、Pontaポイント投資ではリターンを現金で受け取れるため、うまく活用すれば効率的な資産形成を目指せます。
Pontaポイント投資ができる証券会社

ポイント投資にはさまざまなサービスがあり、つかえるポイントの種類や投資できる商品は証券会社ごとに異なります。Pontaポイント投資を始めたい方は、以下の証券会社から検討してみましょう。
SBI証券
証券会社名 | SBI証券 |
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主な商品・サービス | 国内株、外国株、投資信託、債券、FX、先物オプション、CFD取引、金銀プラチナ、iDeCo |
ポイント投資の対象 | 国内株式(単元株、S株(単元未満株)、積立買付) 投資信託(スポット買付、積立買付) |
投資信託本数 | 2,586本 |
つかえるポイント | Pontaポイント、Vポイント |
ポイント利用単位 | 換金率:1ポイント=1円 利用上限:なし 利用下限:1ポイント以上 |
NISAでのポイント投資 | ○ |
(※2025年3月時点)
SBI証券は口座開設数が2024年7月時点で1,300万を突破した大手ネット証券で、充実した商品ラインナップや業界最安水準の手数料などが魅力です。
SBI証券のポイント投資では、PontaポイントのほかVポイントも使えます。対象商品は国内株式と投資信託で、国内株式は現物、S株(単元未満株)、積立買付に、投資信託はスポット買付、積立買付(※)でポイントを利用できます。
また、投資信託の保有分に対してポイントが付与されるため、SBI証券は資産運用で効率的にポイ活したい方にもおすすめです。
(※)クレカ積立は利用対象外
三菱UFJ eスマート証券
証券会社名 | 三菱UFJ eスマート証券 |
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主な商品・サービス | 国内株、外国株、投資信託、ETF、FX、先物オプション、債券、外貨建MMF、CFD取引、信用ロボアド、iDeCo |
ポイント投資の対象 | 国内株式(プチ株)(※プレミアム積立は対象外) 投資信託(積立取引、スポット取引) |
投資信託本数 | 1,856本 |
つかえるポイント | Pontaポイント |
ポイント利用単位 | 換金率:1ポイント=1円 利用上限:なし 利用下限:1ポイントから |
NISAでのポイント投資 | ○ |
(※2025年3月時点)
三菱UFJ eスマート証券は、2025年2月にauカブコム証券から社名を変更したMUFGグループのネット証券です。最大5.0%のPontaポイントが付与されるなど(※投資信託の積立が対象)、au PAYカードでの投資信託積立でやau回線のユーザーにお得なサービスを展開しています。
三菱UFJ eスマート証券でポイント投資できるのは、プチ株(単元未満株)と投資信託です。プチ株は1株単位から投資信託は100円から購入でき、1Pontaポイントから使えるため、気軽に株式投資を始めたい方に向いています。
大和コネクト証券
証券会社名 | 大和コネクト証券 |
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主な商品・サービス | 国内株(単元株、ひな株)、米国株(ひな株USA)、投資信託(まいにち投信)、定期預金、iDeCo |
ポイント投資の対象 | 国内株(単元株、ひな株)、米国株(ひな株USA)、投資信託(まいにち投信) |
投資信託本数 | 56銘柄 |
つかえるポイント | Pontaポイント、dポイント |
ポイント利用単位 | 換金率:1ポイント=1円 利用上限:30,000ポイント/1か月 利用下限:1ポイント以上 |
NISAでのポイント投資 | ○ |
(※2025年3月時点)
大和コネクト証券は、大和証券グループが運営するネット証券です。専用アプリが用意されており、口座開設から取引までをスマホひとつで完結できます。
大和コネクト証券でポイント投資できるのは、「国内株(ひな株)約420銘柄」「米国株(ひな株USA)98銘柄」「投資信託(まいにち投信)56銘柄」です。また、ひな株・ひな株USA・まいにち投信・スポット買付の利用で、Pontaポイントやdポイント、永久不滅ポイントがたまります。
取り扱い銘柄数は少なめですが、国内株や米国株は1株から、投資信託は毎月100円から積み立てられるため、少額投資におすすめの証券会社です。
Pontaポイント投資のメリット
Pontaポイント投資のメリットとして、次の6つが挙げられます。
<Ponta投資のメリット>
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自分に合った運用プランを考えながら、ひとつずつ確認していきましょう。
メリット1. 現金を使わずに投資することも可能
Pontaポイント投資は、ポイントのみでも現金と組み合わせても株式や投資信託を購入できます。たとえばSBI証券は取り扱っているほぼすべての投資信託が100円から買えるので、Pontaポイントだけで投資するも難しくはありません。
Pontaポイントのみで投資すれば、もし金融商品が下落しても現金を失うことがありません。Pontaポイント投資は、お金が減ることに抵抗がある方でも始めやすい投資方法といえるでしょう。
メリット2. 1ポイントから利用できる
最小利用額は証券会社によって異なりますが、Pontaポイント投資は基本的に少ないポイントから始められます。上記で紹介したSBI証券や三菱UFJ eスマート証券、大和コネクト証券では現金と組み合わせて1ポイントから使えるので、中途半端な金額のPontaポイントも無駄なく使えます。
ただし、投資する際は各商品の最小申し込み単位を満たす必要があります。例えば、1株500円の銘柄をPontaポイントだけで購入する場合は、最低でも500Pontaポイント必要です。
メリット3. 株式や投資信託を購入できる
Pontaポイント投資の対象商品は、証券会社により次のように異なります。
- SBI証券:国内株式、投資信託
- 三菱UFJ eスマート証券:国内株式、投資信託
- 大和コネクト証券:国内株式、米国株式、投資信託
同じ国内株式でも、SBI証券と大和コネクト証券は単元株と単元未満株どちらにも使えるのに対し、三菱UFJ eスマート証券は単元未満株のみです。また、対象の投資信託本数も証券会社ごとに異なります。
Pontaポイントでの投資を始めるなら、まずは自分の投資したい銘柄や購入スタイルを取り扱う証券会社を選ぶことが大切です。
メリット4. 投資を通して知識やスキルが身につく
現金の損失リスクはないものの、Pontaポイント投資の仕組みは通常の取引と変わりません。購入時には保有ポイントをつかいますが、売却益や分配金などのリターンは現金で受け取れます。
実際の投資を通して知識やスキルを身につけられるので、Pontaポイント投資は初心者や未経験者に向いています。少ないポイントでも、資産がどのように変動するのかや、金融商品ごとのリスクなどを学べるでしょう。
メリット5. 投資信託の保有でさらにPontaポイントがたまる
SBI証券やauカブコム証券でPontaポイント投資をすると、金融商品の保有によってさらにPontaポイントをためられます。各社がどのようなサービスを展開しているのか、以下で簡単に紹介します。
<投資信託の保有でPontaポイントをためられるサービス>
証券会社名 | SBI証券 | 三菱UFJ eスマート証券 |
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たまるポイント |
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ポイント還元率 | 年率0.05~0.25% | 年率0.005~0.24% |
ポイント数 | 月間平均保有金額×還元率 | 月間平均保有金額×還元率 |
ポイント付与の頻度 | 毎月1回 | 毎月1回 |
また、大和コネクト証券では、国内株(ひな株)や米国株(ひな株USA)、投資信託の購入によってポイントがたまります。Pontaポイント投資も付与対象なので、上手に活用すれば効率的に資産を増やせるでしょう。
メリット6. ポイントがたまるサービスが多い
ポイントで金融商品を買うには、まずは原資となるポイントをためる必要があります。その点、Pontaポイントはためられるサービスが多いので、効率的に原資がつくれます。
<Pontaポイントをためる方法>
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効率的にPontaポイントをためたい方は、普段の支払いにau PAYカードやau PAYを使うのがおすすめです。 au PAYカードは100円につき1ポイント、au PAYは200円につき1ポイントが支払い時にたまります。
また、Ponta Web会員に登録をすると、アンケートやゲームでもPontaポイントがたまります。スキマ時間を活用しやすいので、通勤中や家事の合間などにポイントをためたい方におすすめです。
時期によってはお得なキャンペーンが開催されていることもあります。こまめに情報をチェックしてみましょう。
Pontaポイント投資のデメリット
ポイント投資の計画を立てる際は、デメリットにも目を向ける必要があります。
<Pontaポイント投資のデメリット>
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いずれも運用プランに関わってくるので、ひとつずつ確認していきましょう。
デメリット1. 口座開設が必要
どの証券会社を利用する場合であっても、ポイント投資を始めるには口座開設が必要です。提出書類の準備に時間がかかることもあるので、早くポイント投資を始めたい方は早めに準備を進めましょう。
開設手続きには「ネット申し込み」と「郵送申し込み」の2つがあり、郵送申し込みでは書類のやり取りに時間がかかります。最短で口座開設をしたい場合は、WEB上で本人確認書類などを提出できるネット申し込みを選びましょう。
なお、SBI証券や三菱UFJ eスマート証券のネット申し込みなら、最短翌営業日に口座が開設できます。
まずは証券口座を作らず手軽に投資体験してみたいなら、Pontaポイントを使った「ポイント運用」がおすすめです。興味がある方は『Pontaポイントで運用できる銘柄の特徴』をご覧ください。 |
デメリット2. 損失のリスクがある
Pontaポイント投資でも、損失のリスク自体は通常の投資と変わりません。購入した金融商品の価格が下がっても現金を失うことはありませんが、せっかくポイントで投資した資産の価値が減ってしまいます。
Pontaポイントには他にもつかい道があり、1ポイント=1円で提携店や提携サービスの支払いに充てられます。他のポイントサービスや特典とも交換できるので、投資につかうべきかどうかは慎重に考えましょう。
デメリット3. 大きなリターンを狙うことは難しい
投資で得られるリターンは、金融商品の購入口数によって変わります。分かりやすいよう、1株100円の銘柄を500円に値上がりしてから売却するケースで考えてみましょう。
購入口数(株数) | 売却時のリターン |
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1株 | 400円 |
10株 | 4,000円 |
50株 | 20,000円 |
100株 | 40,000円 |
500株 | 200,000円 |
1,000株 | 400,000円 |
(※取引手数料や税金などのコストは除いた金額)
このように、購入口数と売却時のリターンは比例関係にあり、上記のケースで10万円以上のリターンを狙う場合は、株価100円のときに25,000ポイント(250株分)を用意しなければなりません。
ポイントだけでたくさんの原資をためることは難しいので、より大きなリターンを目指したい方は現金とPontaポイントを組み合わせた投資も検討してみましょう。
Pontaポイント投資のおすすめ銘柄
Pontaポイント投資には多くの選択肢があるため、商品や銘柄選びで迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そこで、初心者におすすめの投資信託をまとめましたので、悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
おすすめ銘柄1. eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
ファンド名 | eMAXIS Slim米国株式(S&P500) |
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運用会社 | 三菱UFJ国際投信 |
設定日 | 2018年7月3日 |
主な投資先 | S&P500の構成銘柄(米国株) |
基準価額 | 31,590円 |
純資産額 | 67,374.04億円 |
分配金 | なし |
トータルリターン | 1年:+11.04% 3年:+63.86% 5年:+240.89% |
信託報酬 | 年率0.08140% |
おすすめのポイント |
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(※2025年3月25日現在)
2025年3月時点で6兆円超の純資産額を誇る、国内最大規模の投資信託です。一般的に純資産額が多い投資信託は、繰上償還(※)のリスクが低いとされています。
利益から保有コストなどを差し引いたトータルリターンも安定しており、直近5年間では240%を超えています。基準価額も順調に伸びており、米国株に長期投資したい方に向いています。
(※)あらかじめ決められた償還日よりも前に、投資信託の運用が終了されること。
おすすめ銘柄2. eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
ファンド名 | eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) |
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運用会社 | 三菱UFJ国際投信 |
設定日 | 2018年10月31日 |
主な投資先 | 世界中の株式 |
基準価額 | 16,738円 |
純資産額 | 55,939.93億円 |
分配金 | なし |
トータルリターン | 1年:+10.53% 3年:+56.52% 5年:+200.32% |
信託報酬 | 年率0.05775% |
おすすめのポイント |
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(※2025年3月25日現在)
日本や米国、イギリスなど、世界中の株式にまとめて投資できるファンドです。投資資産は株式のみですが、地域が分散されているため、分散投資したい方に向いています。
2020年4月からは基準価額・純資産額を順調に伸ばしており、直近5年のトータルリターンは200%を超えています。信託報酬も安いので、ひとつのファンドを長期保有したい方にもおすすめです。
おすすめ銘柄3. eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
ファンド名 | eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) |
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運用会社 | 三菱UFJ国際投信 |
設定日 | 2017年5月9日 |
主な投資先 | 世界中の株式や債券、不動産など |
基準価額 | 16,940円 |
純資産額 | 3309.80億円 |
分配金 | 0円 |
トータルリターン | 1年:+4.52% 3年:+24.97% 5年:+75.91% |
信託報酬 | 年率0.143% |
おすすめのポイント |
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(※2025年3月25日現在)
国内株や外国債券など、8つの資産にバランス良く投資できるファンドです。それぞれの資産に12.5%ずつ投資をする方針なので、今回紹介する中で最も高い分散効果を期待できます。
その特徴はトータルリターンにも表れており、直近3~5年は安定したパフォーマンスで推移しています。分配金はありませんが、コツコツと積み立てながら資産を増やしたい方に向いています。
おすすめ銘柄4. インデックスファンド225
ファンド名 | インデックスファンド225 |
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運用会社 | 三菱UFJ国際投信 |
設定日 | 1986年5月23日 |
主な投資先 | 日経平均株価の構成銘柄(国内株) |
基準価額 | 10,148円 |
純資産額 | 913.17億円 |
分配金 | なし |
トータルリターン | 1年:-5.46% 3年:+40.11% 5年:+106.39% |
信託報酬 | 年率0.55% |
おすすめのポイント |
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(※2025年3月25日現在)
1986年に設定された、40年近い運用実績があるファンドです。主な投資対象が日経平均株価の構成銘柄なので、有名な国内株にまとめて投資できます。
信託報酬がやや高めなのは気になりますが、長期(直近3~10年)では安定したパフォーマンスを残しています。前述の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」など、外国株や外国債券に投資をするファンドと組み合わせれば、バランスの取れたポートフォリオ作りに貢献できます。
●おすすめ銘柄5. iFreeレバレッジ NASDAQ100
ファンド名 | iFreeレバレッジ NASDAQ100 |
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運用会社 | 大和アセットマネジメント |
設定日 | 2018年10月19日 |
主な投資先 | 国内債券、米国債券、米国株 |
基準価額 | 39,691円 |
純資産額 | 2,125.33億円 |
分配金 | なし |
トータルリターン | 1年:+4.69% 3年:+19.55% 5年:+298.14% |
信託報酬 | 年率0.99% |
おすすめのポイント |
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(※2025年3月25日現在)
NASDAQ100指数の約2倍の値動き(リターン)を目指しているファンドです。米ドルベースのファンドですが、為替ヘッジを施すことで為替変動リスクを抑えています。近年のハイテク関連株の高騰により、直近5年では300%近いトータルリターンをたたき出しました。
ただし、ハイリターンを目指すためにリスクも高めです。また、今回紹介する中では信託報酬が高めなので、日々の保有コストには注意しましょう。
Pontaポイント投資を始めるときの注意点

ポイント投資にはリスクもあるため、取引の前には運用方針を考える必要があります。ここからは、Pontaポイント投資で意識したい3つの注意点を紹介します。
注意点1. ポイントが減るリスクを理解しておく
投資したポイントが減るリスクは、購入した金融商品の下落だけではありません。金融商品の取引や保有には手数料がかかるため、コスト面も意識する必要があります。
<金融商品の主なコスト>国内株:取引手数料 |
特に投資信託は、運用している資産から信託報酬が毎日差し引かれます。保有コストがリターンを上回ることもあるので、各ファンドの信託報酬は必ず確認しましょう。
注意点2. ポイント投資のための無駄遣いは避ける
Pontaポイント投資を始めるには、原資となるポイントが必要です。Pontaポイントはさまざまなサービスでためられますが、「原資をためたいから」と言って無駄遣いをすると、かえってお金を失う結果になりかねません。
注意点3. リターンによっては確定申告が必要になる
ポイント投資のリターンは現金で受け取るため、運用成績によっては確定申告が必要になります。どのような方に申告義務があるのか見ていきましょう。
<運用益が出た場合に確定申告が必要になる人の例>
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上記に該当しない方でも、確定申告によって還付金や節税効果を得られる場合があります。「義務があるかどうか」と「得をするかどうか」は人によって異なるため、証券会社のホームページなどで確定申告や税金の仕組みを確認しておきましょう。
Pontaポイント投資は選択肢が多く、投資しやすい
ポイント投資できるのはPontaポイントだけではありませんが、Pontaポイント投資は商品の選択肢が多く、原資もためやすいのが特徴です。証券会社によっては、投資信託の保有でさらにポイントがたまります。ほかのポイント投資サービスにも目を通した上で、Pontaポイント投資をぜひ検討してみましょう。