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2025/03/24

2025年4月から変わること②子育て関連の給付金と住宅関連の補助金が新設

2025年4月から、子育て支援と住宅の省エネ性能向上を後押しする新たな給付金・補助金制度が導入されます。子育て関連は、育児休業給付の拡充で育休中や時短勤務中の所得保障が強化。住宅関連は住宅省エネ2025キャンペーンがスタートし、「GX志向型住宅」や「建替加算」が新設されます。対象となる人は、変更点のポイントを押さえて制度を賢く活用しましょう。

2024年4月から新設される子育て関連の給付金

育児休業給付金は、雇用保険の被保険者が1歳未満の子を養育するために育児休業を取得するときに受け取れます。多くの場合、育児休業中の賃金は減少したり停止したりするため、育児休業給付金は生活を支える大事な収入源です。

しかし、改正前の育児休業給付金は休業開始から6ヵ月間は賃金の67%、以降は50%の支給で、収入の減少が大きいことから育児休業の取得をためらう要因となっていました。そこで、2025年4月1日からの雇用保険法の改正では育児休業給付を育児休業等給付に名称変更し、これまでの育児休業給付金に加えて「出生後休業支援給付金」と「育児時短就業給付金」が創設されました。

出生後休業支援給付金により給付率は手取りで10割相当に

出生後休業支援給付金は、子育て中の親を経済的に支援するために創設された給付金です。
2025年4月以降に「産後パパ育休(出生時育児休業)」を取得する人が対象で、休業開始前賃金の13%相当額が最大28日間(2回まで分割可能)支給されます。

出生後休業支援給付金の支給により、給付率は育児休業給付金と合わせて80%となります。育児休業中は社会保険料などが免除されるため、手取りにすると休業前と同程度の収入が得られる計算です。これにより収入減少の不安が軽減され、育児休業の取得促進が期待されています。

<支給額のイメージ>

出典:2025年4月から「出生後休業支援給付金を創設します」|厚生労働省

<出生後休業支援給付金の支給要件>

  1. 雇用保険の被保険者(父親)が、産後パパ育休(出生時育児休業)または育児休業給付金が支給される育児休業を通算14日以上取得したこと
     
  2. 被保険者の配偶者(母親)が「子の出生日または出産予定日のうち早い日」から「子の出生日または出産予定日のうち遅い日から8週間経過する日の翌日」までの期間に14日以上の育児休業を取得したこと

ただし、配偶者が専業主婦やフリーランスなどの場合やひとり親家庭の場合などは、配偶者の育児休業取得の有無は要件になりません。

<出生後休業支援給付金の支給額と上限>

出生後休業支援給付金の支給額は、休業開始前の賃金をもとに次の式で計算します。

出生後休業開始時の賃金日額×出生後休業日数(上限28日)×13%

育児休業給付金の67%と合わせると、給付率は80%(手取り10割相当)となります。ただし休業開始時賃金日額の上限額は15,690円( 2025年4月1日時点、毎年8月1日に改正 )なので、これより給与が高い方は手取りの10割相当にならない点は留意が必要です。

そのほか詳細は、厚生労働省のホームページで確認できます。

育児時短就業給付で育児と仕事の両立を経済的に支援


出典:「育児時短就業給付金」を創設します|厚生労働省

時短勤務は子育てと仕事を両立させるために有効な手段ですが、収入の減少が問題点でした。そこで、経済面の支援によって男女ともに時短勤務を選択しやすくするために育児時短就業給付金が新設されます。

<育児時短就業給付金の対象者>

2歳未満の子を養育している雇用保険の被保険者で、時短勤務を選択したことで賃金が減った方

<育児時短就業給付金の支給額>

育児時短就業給付金は、時短勤務中に支払われる給与の10%が支払われます。例えば、時短勤務中の給与が20万円の場合、2万円です。

ただし、時短勤務中の給与が時短勤務前の90%以上の場合は、給与に給付金を加えた額が時短勤務前の給与を超えないよう調整されます。

そのほか給付の条件など詳しい情報は、厚生労働省のホームページをご確認ください。

2025年4月から新設・変更される住宅関連の補助金

2024年度に引き続き、2025年4月から「住宅省エネ2025キャンペーン」が実施されます。これは2050年カーボンニュートラルの実現に向け、家庭部門の省エネを強力に推進するための事業で、2025年度は「子育てエコホーム支援事業」が「子育てグリーン住宅支援事業」にリニューアルされます。

リニューアルで変更する点について見ていきましょう。

GX志向型住宅が住宅省エネキャンペーンの対象に

「GX志向型住宅」は「脱炭素志向型住宅」とも呼ばれ、「GX(グリーントランスフォーメーション)」を目指す住宅です。環境負荷の大幅な軽減を目的に新設され、ZEHよりも高い基準が設けられています。
GX志向型住宅を新築するすべての世帯が対象で、1戸あたり最大160万円の補助金が支給されます。GX志向型住宅のうち、戸建て住宅の要件は以下の通りです。

 一般寒冷地等都市部狭小地等
断熱等性能等級等級6以上
再生可能エネルギーを除く
一次エネルギー消費量削減率
35%以上
再生可能エネルギーを含む
一次エネルギー消費量削減率
100%以上75%以上

上記以外の要件として高度エネルギーマネジメント(HEMS)の導入が決定されており、詳細については後日発表される予定です。

ZEH水準住宅と長期優良住宅の減額

GX志向型住宅の新設に伴い、ZEH水準住宅と長期優良住宅の補助金額は次の通り変更されます。

<1戸あたりの補助金額>

補助対象住宅2024年度2025年度
長期優良住宅100万円80万円
ZEH水準住宅80万円40万円

なお、GX志向型住宅はすべての世帯が対象ですが、長期優良住宅とZEH水準住宅は子育て世帯および若者夫婦世帯のみ対象です。

建替加算の新設

長期優良住宅とZEH水準住宅は補助金が減額となった一方で、既存住宅の解体を伴う建て替えの場合は建替加算の対象となります。建替加算の金額は20万円で、適用された場合の合計金額は長期優良住宅は100万円、ZEH水準住宅は60万円です。

なお、住宅省エネ2025キャンペーンは予算に限りがあり、早期に終了する可能性もあります。住宅取得に補助金を活用するためには、早めに情報収集して計画的に準備を進めましょう。
その他詳細は、子育てグリーン住宅支援事業のホームページでご確認ください。

対象となる給付金を探して賢く活用しよう

2025年4月から変更となる給付金として、育児休業等給付や子育てグリーン住宅支援事業を紹介しましたが、自治体によっては独自の給付金が新設されている場合もあります。お住まいの自治体のホームページなどを確認し、対象となる給付金をチェックしてみましょう。

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