
給料が上がったらiDeCoの掛け金も増やした方がいい?増やした方がいい理由や注意点を解説

本記事では、掛け金の上限や掛け金を増やした方がいい理由、増額時の注意点などを解説します。増額すべきか迷っている方はぜひ参考にしてください。
まずはiDeCoの掛け金を増やせるか確認

加入資格 | 掛け金の上限(月額) | |
---|---|---|
第1号被保険者・任意加入被保険者 | 6.8万円 | |
第2号被保険者 | 企業年金制度のない会社員 | 2.3万円 |
企業型DCのみに加入している会社員 | 2.0万円 | |
DBのみに加入している会社員 DBと企業型DCに加入している会社員 公務員 | 1.2万円 | |
第3号被保険者 | 2.3万円 |
iDeCoの掛け金は、加入資格による上限が上の表の通り決められています。現在の掛け金と上限額を照らし合わせ、上限に達していない場合は増額を検討してはいかがでしょうか。
また、転職で給料が増えた場合、転職先の年金制度によっては掛け金の上限が変わる場合があります。登録事業所変更の届け出も必要なので、まずはiDeCo口座のある金融機関ホームページなどで確認しましょう。
iDeCoの掛け金を増額する方法
iDeCoの掛け金は、最低5,000円から1,000円単位で自由に変更できます。
変更をするにはiDeCo口座のある金融機関に必要書類を請求し、記入後に郵送で提出します。書類の請求方法は金融機関により異なりますが、WEB申し込みやコールセンターへの電話、ホームページからダウンロードなど複数用意されている場合が多いです。
掛け金変更の反映には書類提出後1ヵ月半~2ヵ月半程度かかるため、少しでも多く積み立てたい方は早めに手続きをおこないましょう。
iDeCoの掛け金を増やした方が良い理由
iDeCoの掛け金を増やした方が良い理由には「税金が安くなる」「将来受け取る金額を増やせる」「手数料負担が軽くなる」が挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
税金が安くなる
iDeCoの掛け金は、全額が「小規模企業共済等掛金控除」という所得控除の対象になるため、掛け金が多いほど所得税や住民税が安くなります。
また、所得税は課税金額が高くなるほど税率が上がる「累進課税制度」を採用しています。給料アップに伴い税率も上がると、掛け金増額による節税効果はさらに高くなります。
将来受け取る金額を増やせる
iDeCoの掛け金は、当然ながら将来受け取れる額に影響を与えます。掛け金が大きいほど運用益非課税や複利の効果が発揮でき、資産を大きく増やせる可能性も高まります。
手数料負担が軽くなる
iDeCoの運用は、月額66円と拠出1回あたり105円の手数料がかかります。また、金融機関によっては、口座管理料としてさらに0~500円程度かかります。
これらの手数料は拠出金額に関わらず同額のため、掛け金が多いほど手数料の負担割合は小さくなります。
iDeCoの掛け金を増やすときの注意点
iDeCoの最適な掛け金は資金状況やライフプランによって異なるため、給料が上がったからといって掛け金も増やすのが必ずしも良いとは限りません。増額を検討している方は次の点に注意しましょう。
掛け金の変更は年1回まで
iDeCoの掛け金の変更は年1回(12月から翌年11月)までのため、一度増額すると年内は減額できません。
給料が減る可能性がある方や転職や起業を考えている方は、iDeCoの掛け金増額により生活資金が足りなくなる恐れがあるため慎重に判断しましょう。
原則60歳まで資金を引き出せない
iDeCoは老後資金の準備を目的としているため、原則60歳になるまでは引き出すことができません。また、60歳時点で加入から10年を経過していない場合は、通算加入者等期間に応じた受け取り開始年齢が次の表のとおり定められています。
受け取り開始可能年齢 | 60歳 | 61歳 | 62歳 | 63歳 | 64歳 | 65歳 |
---|---|---|---|---|---|---|
必要な通算加入者等期間 | 10年以上 | 8年以上 10年未満 | 6年以上 8年未満 | 4年以上 6年未満 | 2年以上 4年未満 | 1ヵ月以上 2年未満 |
「受取開始可能年齢前に使う予定のお金は別の方法で確保する」「急な出費に対応できるよう預貯金などで備える」など、iDeCo以外の資産形成も合わせて検討しましょう。
元本割れのリスクがある
投資信託の運用成果は市場環境により変動するため、当初の購入代金を下回る「元本割れ」を起こす可能性があります。また、資産運用は自己責任で、損失が出たとしても補償はありません。
iDeCoには元本確保型の金融商品もありますが、リスクが低い分リターンも低く、物価上昇により実質的な価値が下がる可能性もあります。掛け金を増やす際は、自分が許容できるリスクに応じた商品を選びましょう。
住宅ローン減税の減税効果が小さくなることも
住宅ローン減税とiDeCoはどちらも税負担を軽くする制度です。住宅ローン減税が適用中の方はすでに大きな税額控除を受けているため、iDeCoを増額すると控除の適用額が縮小し、かえって減税効果が薄れることもあります。
住宅ローン減税適用中の方はシミュレーションしたうえで、iDeCoの掛け金を増額すべきか判断しましょう。
給料が上がったらiDeCoの増額を検討してみよう!

iDeCoは積み立てた掛け金が全額所得控除の対象になるのに加え、運用で得た利益は非課税です。さらに受け取るときも一定額までは非課税なので、節税しながら効率的に老後資金を準備できます。
ただし、原則60歳まで受け取れず、市場の動向などにより元本割れのリスクもあります。給料が上がったら、注意点を十分に理解したうえでiDeCoの増額を検討してみましょう。